ストレスとがんの関係

ストレスは体にとって非常に猛毒です。

もちろん現代人には逃れられないものではありますが、できるだけ軽減していくことが重要です。

今回は、ストレスとがんの関係についてお話ししていきましょう。

ストレスは猛毒!の理由と、がんとの関係

『ストレスは猛毒』 といえる理由は2つ。

  1. 体の中のビタミン、ミネラル、タンパク質などを無駄に消耗するから
  2. 免疫が下がってくるから

またこのような理由から、がんとも結びついてくるのです。

ストレスはがんの成長と転移を促進させる

米国国立衛生研究所の報告では、がんマウスをストレス環境におくと、がんの成長、転移を促進する可能性が高いことが分かりました。

一つには、ストレスに対抗するホルモンの一つであるノルアドレナリンの影響があると言われています。

がんは複合的な原因でおこるため、ストレス自体ががんの発症の一番の原因とは言えませんが、一因としては関わっていると考えられ、がんをより一層悪化させる可能性もあるので、注意が必要です。

ストレスにもっとも影響するのは乳がん


ストレスにもっとも影響すると言われているのは乳がん
です。
(男性なら前立腺がん)

というのも、ストレスは乳房に対して発がんさせると考えられていて、全がん種類を精査しても、乳がんがストレスと最も強い関連を示しているということが分かっているのです。

実際、研究でも私生活ストレス、職場・仕事のストレス、重度のストレスなどが乳がん発症リスクを高めると報告されています。

抗ストレスホルモン コルチゾールと乳がんの関係

乳がんとストレスの関係には、抗ストレスホルモンであるコルチゾールも大きく関わっています。

ストレスを感じると、あらゆるストレスに対抗するホルモンが分泌されますが、その中でも主役と言っていいのがコルチゾールです。

たしかにコルチゾールはストレスに対抗する重要なものですが、長期のストレスで継続的にコルチゾールが分泌されると、乳腺細胞に直接影響をあたえてエストロゲンを生成し、活性を促進します。

そしてエストロゲンは、過剰になると乳がんやがん細胞を大きくしてしまう性質があり、こうして乳房の腫瘍を形成してしまうのではないか、と言われています。

また、継続的なコルチゾール分泌は、がんをたおすナチュラルキラー(NK)細胞やIFNγ(インターフェロンガンマ)を低下させやすく、免疫が弱くなり、がんの発症体質になってしまう可能性があります。

さらに最近の研究では、コルチゾールはBRCA1(ブラッカ1)という、乳がんや卵巣がんを抑制する遺伝子の発現を低下させてしまうことも判明しており、ほかにもコルチゾールはマグネシウム、カルシウム、ビタミンC、ビタミンB群、タンパク質などの栄養素を消耗させ、体じゅうの栄養を取ってしまうことも問題になっています。

大切なのは、ストレスの根本的な原因を取り除くこと

ストレスとがんの関係について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

がんは本当に複合的な原因で起きるものですが、その一つにストレスも、どこかしら後押しで関わっているのです。

ですので、ストレスを軽減させる、もしくは環境を変えてでも、ストレスをなくすことが大切です。

もちろんストレス発散のために趣味や運動などをするのも重要ですが、根本的な原因から取り除いていきましょう

WRITER

吉冨 信長(よしとみのぶなが)

1977年生まれ (株)コミディア代表取締役 栄養カウンセラー、分子栄養学セミナー講師、日本脂質栄養学会会員、日本微量元素学会会員

2000年東京理科大学卒業後、SE業界へ。
SE業界を引退後、2007年青果業界へ転職し、2013年から食と栄養に関する健康情報をSNS等で日々発信し、講演会やセミナーではいつも満員となる人気講師に。

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