『夏野菜にビタミンCが多く含まれる理由』

夏野菜で注目してほしいのが抗酸化物質です。夏野菜にはビタミンCのような抗酸化物質が比較的多く含まれます。

たとえば、ビタミンCが多く含まれる食品といえば、ピーマン、にがうり(ゴーヤ)、モロヘイヤ、ししとうがらし、つるむらさきなどです。また、同じく抗酸化物質であるカロテンが多く含まれてる食品といえば、モロヘイヤ、紫蘇、かぼちゃ、にら、つるむらさき、とうがらしです。

そもそも、なぜ夏野菜にはこうした抗酸化物質が多く含まれるのでしょうか。

それは、夏の強い紫外線にあります。植物は強い光や紫外線にさらされると、ストレス耐性をもちはじめ、ビタミンCなどの抗酸化物質を合成します。

植物は夏場のような強い光にさらされると、葉やけなどの障害を引き起こしまうため、過剰な光エネルギーを熱に変えて散逸させ、葉緑体を守る仕組みを進化させました。

強い光ストレスを感じると植物細胞のミトコンドリアでビタミンCを多く生合成させ、同じ細胞内にある葉緑体にこのビタミンCを積極的に運び込み、光ストレスを軽減するように働きます。

こうした理由で、夏野菜はビタミンCをたくさん持つようになり、また葉の部分にビタミンCを多く含むのです。 犬や猫もビタミンCを合成しますが、私たち人間はご存じのようにこの合成能を失くしました。それは外部(植物)から摂取することで対応できるからです。

よって、夏場の紫外線から体を守るには、ちょうど旬である夏野菜からビタミンCなどの抗酸化物質を摂る必要があります。

食事の7割を乳製品にたよるモンゴル遊牧民は、野菜を一切食べません。かれらは馬乳酒からビタミンCを摂取します。馬乳酒は夏場に馬のミルクを発酵させ、乳酸菌群がビタミンCを生合成する珍しい飲み物です。彼らはここからビタミンCを体に蓄えます。 旬の食べ物には、同じその旬の時期を過ごす私たち人間にとって、とても貴重な栄養源となります。夏野菜は、私たちを紫外線ストレスから守ってくれるビタミンCやカロテンの豊富な栄養源なのです。

WRITER

吉冨 信長(よしとみのぶなが)

1977年生まれ (株)コミディア代表取締役 栄養カウンセラー、分子栄養学セミナー講師、日本脂質栄養学会会員、日本微量元素学会会員

2000年東京理科大学卒業後、SE業界へ。
SE業界を引退後、2007年青果業界へ転職し、2013年から食と栄養に関する健康情報をSNS等で日々発信し、講演会やセミナーではいつも満員となる人気講師に。

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